資料請求はこちら

老人ホ-ムへの入所と小規模宅地等の特例

平成26年1月1日以降の相続開始から、老人ホームに入所したことにより被相続人が居住しなくなった家屋の敷地については、以下の要件の下で、相続の開始の直前において被相続人が居住していたものとされることになりました。

(1)被相続人に介護が必要なため入所したものであること。

(2)居住しなくなった家屋が貸付けなどの用途に供されていないこと。

平成25年までは、老人ホ-ム等の終身利用権等を取得した場合には、その老人ホームが居所とみなされ、入所前に居住の用に供していた自宅は居住用とされませんでした。その結果、小規模宅地等の特例の適用ができないケ-スが多々ありました。近年介護を必要とし、老人ホームへ入所をされる方が急増している中、実態に合わせた改正となりました。

もちろん、小規模宅地等の特例の適用は被相続人が居住するその宅地を次に掲げる相続人が取得する必要があります。

  1. 被相続人の配偶者
  2. 被相続人と同居していた親族
  3. 被相続人と同居していない親族でいわゆる家なき子

小規模宅地等の特例は非常に節税効果の高い制度です。対象とされる面積も平成27年1月1日の相続開始から拡大(240㎡→330㎡)されその効果はいよいよ大きなものになっています。また、平成26年7月1日に公表された基準地価によれば大都市圏で上昇傾向が生じており路線価への影響も必至です。

このようなことから、相続税対策の検討に際しては、小規模宅地等の特例を外しての検討は考えられません。

なお、特例の適用には相続税の申告期限まで相続人等の居住・保有継続が要件です。申告期限までに売却等してしまうと適用はありませんのでくれぐれも注意が必要です。

 

マンションを売って同居した長男の事例

無題

この事例は、小規模宅地等の特例の適用を受けるために住んでいたマンションを売って父と同居した例です。

父はすでに老人ホ-ムに入居していました。平成26年からは自宅は父の居住用ですが、長男が父と同居しておらずマンションを所有していると長男が相続しても小規模宅地等の特例の適用はありません。そこで長男は父の自宅相続を前提に父と同居しました。

この結果、小規模宅地等の特例額は150,000千円×80%=120,000千円となりました。

 


この記事を書いた人

税理士法人上原会計事務所 税理士 上原左多男

税務申告だけでなく経営計画を中心に社長のパ-トナ-として経営に深くかかわっています。このため、起業創業の段階からご相談相手となり、会社の成長発展を社長と共にサポ-トしています。介護事業の創業時からのお手伝いもしています。また、相続・事業承継の事案も多く、相続シュミレ-ションから遺言の作成、遺言執行まで行っており介護事業の方からのご相談にも応じております。

お問い合わせ